「人生の短さについて」 (セネカ著) を10ページくらい読んで。
2018/10/18
セネカは2000年くらい前の人です。
その人がこんなことを言っています。
われわれは短い時間をもっているのではなく、実はその多くを浪費しているのである。...
われわれは短い人生を受けているのではなく、それを短くしているのである(P10)
僕たちは今、約80年の時間を与えられています。
しかし、20歳前後から60歳前後まで労働をするよう奨励されています。
特に人生の充実期である20~40代に課される労働量は大変多いと聞きます。
そして、実際に多い。
都心を中心に、早朝から深夜まで労働することが当然となっている人々も存在します。
なぜ彼らはそんなにまでして働くのでしょうか。
人生は使い方を知れば長い。だが世の中には飽くことを知らない貪欲に捕らわれている者もある…他人の意見に絶えず左右されて野心に引きずられて、疲れ果てている者もあれば、商売でしゃにむに儲けたい一心から、国という国、海という海の至るところを利欲の夢に駆り立てられている者もある。(P10)
また、一度正社員を降りると生活水準が大幅に下降するため仕方なくしがみついている人々や、フルタイムでなければ満足に生活もできない非正規社員もいるでしょう。
定年まで自分のやりたいことを我慢する人生。
20歳~65歳まで忍耐と屈従の日々を歩む道を選択している人も多数存在しているでしょう。
多数の人々が次のように言うのを聞くことがあろう。
「私は五十歳から暇な生活に退こう。六十歳になれば公務から解放されるだろう。」
では、おたずねしたいが、君は長生きする保証でも得ているのか。
君の計画通りに事が運ぶのを一体誰が許してくれるのか。…
生きることを止める土壇場になって、生きることを始めるのでは、時すでに遅し、ではないか。(P15)
耳の痛い言葉ですね。
やはり日々の中で、やりたいと思っていることを少しでも取り入れていくのが良いと思います。
やりたいことがなくても、せめて「自分の」時間を捻出する。
可処分時間と言い換えてもよいかもしれません。
日本人は、普通に生きているだけで仕事と子育てで人生の大半の時間を費やします。
そういうシステムなのです。自分の時間は60歳からやってきます。
現在僕は31歳。ついつい、お金の為に自分の時間を犠牲にしてしまいますが、自分の時間の確保も大事にしていきたいと思っています。
31歳の1日は、もう永遠に戻ることはないのですから。
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