生き心地の良い人生に

*

「闇の中に光を見出す」を読んで~貧困になる背景~①社会保障の穴

      2015/03/27

Pocket

闇の中に光を見出す(清水 康之 , 湯浅 誠 ) を読んでみました。

日本の社会で貧困が広がった背景は主に二つあるみたいです。

①不十分な社会保障

②自己責任的な考え

働く人にとって、社会保障は足りているのだろうか

 

雇用保険と生活保護。

 

この二つが主な日本の社会保障です。これらだけで、生活を支えられるのでしょうか。

 

雇用保険は非正規労働者だと加入していない人もいますよね。

 

例) パート、アルバイター、季節労働者、派遣、請負社員の一部など。

 

生活保護については、どちらかと言えば「働けない人の為のもの」という意味合いが強い気がします。

 

しかも、水際作戦などの例にあるように積極的に利用できるようなものではないというイメージあります。

 

つまり、雇用が不安定な人にとっては特に、社会保障の「穴」が多いんですよね。

 

この点については日本経済界が主導したとさえ言えます。

日経連は社会保障関連の勧告を連発し、企業の社会保障費負担を軽くしないと、日本経済全体が沈没してしまうと言うことを言い始めます。つまり、雇用を柔軟化すると同時に社会保障も抑制するという動きが強まったのが、九十年代半ばなんですね」

(頁5)

こうした社会システムのままに、2000年代に製造業派遣が解禁されていったわけですね。

 

闇の中に光を見いだす―貧困・自殺の現場から (岩波ブックレット NO. 780)

 

 

 

 

 - 労働について, 考えたこと、思ったこと, 読書 , ,

ad pc

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


  関連記事

no image
大事なことは2割

  最近見た動画で、 「大事なことは2割で、8割はあんまり重要じゃない …

no image
ドストエフスキーも自慰行為をしていたのだろうか

想像力を働かせたら ドストエフスキーが極寒のサンクトペテルブルグで 背中を折り曲 …

no image
道を歩けば

いつの間にか、時は僕を追い越して どんどん離れていく。 僕はそれについていけない …

no image
無料の惰眠といったものはどこにもない

    マンキュー経済学と言う本を読んでいたら 人々は意志決 …

no image
1日2時間働く男の家計簿

(収入)   約70000円 (支出)   約70000円~ (支出内訳)  家 …

no image
僕は就職できなかった28歳の敗残兵である。

数年前、僕には新卒で就職できる機会があった。 でも、僕は結果的にそのチャンスを生 …

「人生の短さについて」 (セネカ著) を10ページくらい読んで。

セネカは2000年くらい前の人です。 その人がこんなことを言っています。 われわ …

no image
Seven years in Oita and Beppu

ずっとこの街に住むと思って この7年間を過ごしてきたわけではないけど いよいよこ …

no image
偶然聴いたJames BluntのGoodbye My Loverに感動してしまった

  先日、Youtubeを見ていたらJames Bluntさんのライブ …

no image
高度成長世代の人生の過ごし方を思う

生きるとは何だろうか。 時々、ふとそんなことを考えている。 以前聞いたことのある …