キンドルで1Q84を読み始めてみた
今日の読書は朝6時に始まった。
Mr.Haruki MurakamiのIQ84である。
ちょうど先月末にアメリカで発売されたそうで、さっそくキンドルストアで購入した。金額は約15ドル。1ドル78円だから高くても約1200円であろう。
日本語のハードカバーだとブック1だけで1800円だからそれに比べてかなり安い。
実は私は1Q84はまだ読んでいない。
文庫本になるのを首を長くして待っているのである。発売から2年が過ぎて、S潮社はまだ文庫本を出す気配は見せていない。
そんな状況の中、円高下でのwritten in English版発売という事実に、私の財布の紐が瞬く間に緩んだのであった。
訳者の名前を見るとジェイルービン氏とガブリエル氏の2名の名前があった。2人とも村上作品ではおなじみの方だと記憶している。たしか、どちらかがボヘミアン的で旅好きなはずである(翻訳夜話参照)。
というわけで、私は1Q84を読み始めた。
1時間くらい読んで、現在は全体の2%くらい進んだ。
2%読んだところでの感想を述べるとする。
やはり、おもしろい。
この一言に尽きる。
ある現象があって、それを言葉にする能力が抜群にうまいのだ。
しかもそれらの言葉のセンスが、いい意味で読者を「乗せて」くる。
十八番である比喩付きで。
しかし、それらはボクシングで言うところのシャープなジャブに過ぎない。
一回2分が過ぎた頃、タクシー運転手の口を借りて早くも読者をKOしかねない右ストレートが放たれる。
“あんたは今から普通じゃないことをしようとしている。そして、そういうことするとね、世界が違って見えるんだよ、前よりね。私にもそういう経験があるよ。でもね、don’t let appearance fool you.There’s always only one reality.”
やはり、一回から読者を嵐に巻き込んでくるのである。
私はいつもこれにやられるの。
2006年春、それまで偏屈に現代文学を避けてきたわたしは、書店で立ち読みした「海辺のカフカ」をその場で上下巻買った。
つまりは、一回に交わされた田村カフカとカラスと呼ばれる少年との会話でノックアウトされたのである。
続きは昼の電車の中で読むことにする。
現在地は、予備校講師のTENGOが編集者のKOMATSUと新宿の近くの喫茶店でFUKA-ERIの小説について会話している場面である。
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