怒られたこと
今日、仕事に行った途端に怒られた。
僕の挨拶の声が小さいのでもっと大きくしてほしいという要望だった。
彼女(以下H)の横を通り過ぎる時、僕は(H曰く)「蚊の鳴くような声」で挨拶をしたらしかった。
「お客さんに挨拶する時そんな小さな声じゃお客さんは「何だぁ、この人」って思うよ」ってHは言った。
僕は「それもそうだな」と納得して仕事についた。
僕はいつも以上に大きな声でお客さんに挨拶した。
少し離れたところにHがいたので、Hにも聞こえるようにHめがけて「いらっしゃいませ」と言った。
よく注意してHを観察していると重大なことに気づいた。
Hがお客さんに挨拶する声は、時々「蚊の鳴くような」レベルに達してしまっているのである。
僕は信じられなかった。
Hが僕を叱責したとき、彼女の形相はたしかに凄まじかった。
だから僕はそれに押される形で自分の非をあっさり認めたのだ。
そのHがお客さんの前ではいともかんたんに「蚊の鳴く」声を出すのだ。
もしかしたらだれもHを注意する人がいないのかもしれないと思った。
それも少し悲しいかなと思った。
僕はよくHに怒られる。Hさん、怒ってくれてありがとう。

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