ジョージ・オーウェル
最近、「動物農場」と「1984年」の2冊を一通り読み終えた。
ジョージオーウェルというイギリス人が書いた本だ。
どちらとも社会体制、特に全体主義、社会主義への警告を目的としているように思う。書かれた時代は第2次世界大戦の最中で、ソ連がスターリンを中心として権力を握っており、民衆を支配していたことから、それを批判的にみていたらしい。
オーウェル自身、ビルマで支配する側に立ったり、スペインへでの市民戦争では共産主義勢力に痛い仕打ちを受けている。こうした経験が、彼の著作に影響しているのは間違いないらしい。
正直、全体主義とか社会主義とか、はっきり意味がわからなかったし、区別もできなかったがなかなか「リアル」に現代に生きる僕に訴えてくるものがあったことは確かだ。
権力は腐敗すること。メディアが人に与える影響の大きさ。
特に現代はテレビやインターネットが人々の価値観、行動を決定してしまう危険性をはらんでいると思う。その結果、あまりに多くの人が同一の方向へと走ってしまう。これが良いことなのかどうかははっきりとわからない。ただ、戦前の日本やナチスドイツの国民が、上に挙げた性向を持っていたという事実を聞いたことはある。
「1984年」では、「テレスクリーン」という、現代で言えばインターネットやテレビ、監視カメラの3つの機能を備えている機械が存在し人々を統制、監視している。言語の語彙を減らす政策も採られ、人間の思考の単純化が図られている。日本でも若年層を中心として使われている「うざい」「きもい」はそれ自体にかなりの意味が含まれているという点で「語彙減少」が発生していると思う。
オーウェルの作品は約50年前に書かれているが、現在読んでもあまり違和感がない。まだ、一回目を通しただけなので今度はもう少し丁寧に読んでみようと思う。
全体主義: 個人は全体(国家、民族、階級など)の構成部分として初めて存在意義があると考え、国家権力が個人の私生活にまで干渉したり統制を加えたりする体制、また、思想。
共産主義: 私有財産制を否定し、生産手段を社会共有にすることを理想とする主義、思想のこと。
社会主義: 生産手段を社会全体の共有とし、私有を認めない社会制度。また、生産手段の社会的共有により階級対立のない社会を実現しようとする思想および運動。マルクス主義では、共産主義社会の前段階を言う。
現代ホワイトカラーの管理と労働
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