就活で失敗すると自殺してしまう4つの理由
今日のヤフーのニュース記事でこんなものがあった。
就活失敗し自殺する若者急増…4年で2・5倍に
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/suicide/?1336470942
2008年のリーマンショック後
雇用情勢の悪化に伴い、新卒で企業に正社員として就職できない若者が増殖したといわれている。
上記のニュースはそのマイナスの結果として取り上げられているのだろう。
ここで、一つの問いが私の頭をもたげている。
就活に失敗することは自殺するに値するか?
という問いである。
私の答えは、NOである。
だが、
気持ちはわかる。
その理由として以下の理由が挙げられる。
①就活で失敗すると一生、非正規労働だと思われている
社会の常識として新卒や第②新卒で正社員になり損ねると、再び正社員になるのが困難だと思われている。
なれたとしても自分が思い描いていた職種とは圧倒的にかけ離れていて、そこに柔軟に対応していけない人にとっ
ては「社会的な自殺」と同義であり、社会的な地位に自己を同一化する傾向が強い「男性」にとっては十分に自殺
の動機となりうる。
②一生非正規労働であった場合のモデルケースがみえてこない
この社会では現在、マスコミなどの影響もあって「非正規労働者」の「幸せなモデルケース」が見えづらくなっている。
いるところには大勢いるのだが、そこに目を向ける機会の少ない学生は「自分が長期間非正規労働者である姿」が
どうしても絶望という言葉とセットになってくるのではないかと思う。まじめな人は特に。
③周りの内定仲間と一線を置かれ、気にする人は気にやむ
意気揚々と共に就活を始めた仲間たちは軽々と内定をもらってくるのに、なぜか自分だけ内定がもらえない。そんな
状況が、毎年多くの学校で生まれているのだろう。就活はある意味残酷であり、「僕らは位置について横一列にス
タートを切った」ように思えたにも関わらず、結果的にゴールする頃には格差が生まれているのだ。
ある人は疎遠になり、またある人は自ら疎遠になっていく。
漱石の「こころ」の中で、先生はKという親友を失い、自ら命を絶った。それと似た悲劇が現代のエゴ渦巻く就活劇場
で生まれていないとはいえないだろう。
④大学や専門学校の高額な学費に負い目を感じる
日本の高等教育の学費は高い。
アップルの創業者は「労働者階級の両親が一生かかって貯めたお金をナイーブに選んでしまったリード大学の学費
に使い果たしそうになった」と述べているが、 日本の学生の中にはナイーブに選んではいないにも関わらず両親
の貯金を大量に学費につぎ込んだ挙句、卒業後はフリーターやニートに甘んじてしまう人も数多くいるのではないか
と思う。気の弱い人にとっては十分に自殺の動機になりうるのかもしれない。
かくいう私も、大学を出させてもらったにも関わらず、30手前にしてしがないフリーターである。
一日3時間しか働かず、残りの時間は本を読んだり語学を勉強したりしている。
私はこういうニュースを聞くたび、とても残念に思う。もったいないな、と思う。
たとえ芝公園のベンチで凍死しようとも、就活に失敗したからこそ、可能な生き方があることを自分で発見して欲しい
とも思う。
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